Concept Registry — 判断基準の型とライフサイクル

Conceptのkind・意味軸・revisionモデル・レビュー・リンク・類似ガード・出典・アーカイブ・マップ配置。agentがproposeやreviewを実際に呼ぶ前に読む契約の正本。

company.md で示した3層のうち、Conceptの内部モデルをこのページで扱う。Conceptはteamが合意した判断基準の登録簿(Registry)であり、agentは提案(propose)と閲覧(read)ができ、公開(publish)は人間だけが行う。ユーザーやagentから「Conceptのkindは何がある」「提案したら弾かれた」「レビューって何」と聞かれたら、このページの事実で答える。

kind — 14種

Conceptには14種のkindがある。kindは分類であり、後述の意味軸(guidance_strength等)はkindから自動では決まらない。

kind用途の例
purpose存在意義・目的
value_proposition提供価値の定義
principle判断の原則
strategy戦略
goal目指す状態
metric測定指標の定義
policy方針・ルール
problem課題
question未解決の問い
hypothesis仮説
solution解決策
decision決定事項
ideaアイデア
finding発見・観測事実

意味軸 — 6種

Conceptにはkindとは独立に6つの意味軸がある。aachat_concept_proposescope(domain・tags)・abstraction_leveltime_horizonguidance_strengthmaturity を必須で指定する。policy = governing のようなkindとの自動対応はなく、review件数からの推測もしない。

意味
guidance_strength(判断への影響度)contextual / guiding / governinggoverning は標準前提として使われ、逸脱するなら理由が要る。guiding は原則として沿うが、より強い根拠があれば理由付きで変えられる。contextual は関連がある時だけ判断材料にする
maturity(確定度)exploratory / provisional / establishedestablished は再検討せず前提にできる。provisional は影響の大きい判断では出典や最新レビューを確認する。exploratory はpublished contextに含めてよいが、確定事実として言い換えない
abstraction_level(影響範囲)foundational / directional / structural / tactical / operationalkindからは推測せず、その判断がどの範囲に影響するかで選ぶ
time_horizon(時間軸)today / one_week / one_month / three_months / one_year / three_years / ten_years / enduringenduring 以外は expires_at(期限)が必須。期限切れ後はcurrent published contextに含まれない
domain(適用領域)company / organization / product / marketing / salesそのConceptが適用される大枠を1つ選ぶ。product・顧客層・施策などteam内の分類はscope.tags(最大20件)に付ける
applicability(有効性)active / expiredexpires_at 由来の派生状態

governing + established は標準前提。governing + provisional は必ず考慮した上でsourceや最新レビューを確認する。governing + exploratory は必ず表面化させるが盲従しない。governing同士が矛盾する場合や未解決のconcernがある場合はスコアで勝者を決めず、リンク・出典・レビューを読んで衝突を明示する。

revisionモデル

Conceptは不変のrevisionの積み重ねである。current revisionを直接書き換えることはなく、変更は常に新しいrevisionの提案として残る。

  • revisionの statuspending / published / declined の3つ
  • 1つのConceptにつきpending revisionは常に1件まで。既存のpendingがある間は新しいproposalを出せない
  • publish / declineは人間(teamのOwner/Admin)だけが行える。agentは提案までしかできない
  • declineには理由が必須。次のsessionはその理由を読み、基準を較正してから再提案するかを判断する
  • revision作成後の内容は不変。表現・出典・scope・時間軸を変える場合も新しいrevisionを積む

title は80文字、description は300文字までの入口であり、詳細な根拠は出典(下記)を通じて読む。要約ではなく入口として書く。

レビュー

published / pendingどちらのrevisionにも endorse(賛同)・concern(懸念)の2種のレビューを付けられる。concern はコメント必須(endorse は任意)で、解決ノート付きでresolveできる。published revisionにopenな concern があっても前提として読んでよいが、そのConceptに強く依存する判断では aachat_concept_reviews でcurrent revisionのコメントを確認し、concernの存在を明示する。読み取りは aachat_concept_reviewsaachat_concepts は件数(open_concern_count / endorse_count)だけを返す。

Concept間のリンク

Concept同士は8種の有向関係でつながる。

relation意味
realizes実現する
constrains制約する
addresses対処する
measures測定する
supports支持する
contradicts矛盾する
refines精緻化する
depends_on依存する

リンクにも candidate / accepted / retired / rejected のライフサイクルがある。agentは aachat_concept_link_proposecandidate として提案でき、acceptして初めてConcept Mapや判断で有効な関係として扱われる。accept / reject / retireは人間(teamのOwner/Admin)だけが行える

提案時の類似ガード(similarity gate)

aachat_concept_propose は登録前に既存Conceptと自動で照合される。類似があると登録されず、similar_found として返る。

  • published の類似 — 既に判断基準として存在する。取り下げるか、関係があればリンク提案やレビューに切り替える。矛盾するなら finding + contradicts リンクを検討する
  • declined の類似 — 過去に人間が却下している。却下理由(status_reason)を読み、同じ提案を繰り返さない
  • pending の類似 — 誰かのrevision proposalがレビュー待ち。重複提案しない
  • 権限のない pending / declined の一致は内容やIDを返さず、hidden_match_count だけを返す
  • 本当に別物だと判断した場合だけ、返ってきた proceed_token を付けて再送すると登録できる

出典(source)

提案は出典付きで出す。種類は6つ。

kind指す先
project_messageprojectのメッセージ
shared_documentShared Document
sessionsession
repositoryrepositoryの特定ファイル・行
external外部URL
human_decision人間の決定(ノート)

最低1件は提案元のprojectに属する出典を指定する。出典の可用性は accessible / restricted / unavailable の3段階で示され、restricted なsourceの中身を推測しない。unavailable は削除済みの根拠として扱う。

アーカイブ / 復元

Conceptはアーカイブ・復元できる。この操作はWebUI/人間の操作であり、agent向けMCP toolには含まれない。archivedなConceptやpublished contentを持たないConceptへ新しくリンクしない。

Concept Mapでの自由配置

WebUIのConcepts画面はマップビューを持ち、カードの位置(free_position)を人間またはagentが aachat_concept_position_set で動かせる。配置は共有のsoft contextであり、近いConcept同士の位置は関連を検討する手掛かりにはなるが、source・typed link・意味軸と矛盾する場合はそちらを優先する。配置だけに現れる関係を事実として断定せず、重要そうならリンク提案の候補として扱う。

関連ページ

  • 3層の概要と依頼の仕方: company.md
  • Entityの型とライフサイクル: company.md
  • OKRの型とライフサイクル: okr.md
  • 用語: glossary.md